chineseguqin No3
するとおじさんは急に真剣な顔つきになりどこかに隠しておいた拳銃を持ってきた。
アメリカにはこんな静かな町の小さな家にさえ銃があるのだと私は驚嘆し脇下に汗が通るのを感じた。
触ってもいいかと訊ねるともちろんだと言って銃を握らせてくれた。
銃は手のひらぐらいの小さなものだったけど、その内に秘めた残忍な可能性に重みを感じ、私の手は微かに震えた。
おじさんは、「強盗や頭のイカレた連中が銃で襲ってくるかもしれないから自己防衛のために銃を持たなければならない」とアメリカの犯罪における銃社会について説明してくれた。
銃には銃をという一見合理的にも思える理論は銃のない世界で育った私には理解し難いものだった。
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